そろばんは子どもの地頭を良くする

右脳教育

そろばんでいろいろと検索していたら

tomoe mi academyさんのサイトに

とても興味深い記事があったので

シェアさせていただきます。

脳の分野はまだまだ未開発な部分が多く

エビデンスがしっかりしているわけではありませんが、

私が16年間500人以上の生徒を

学習塾という視点で見てきた中で、

間違いなくそろばんをしている生徒は

そろばんをしていない生徒と比べて、

脳の処理能力、一時的な記憶能力など

パソコンにおけるメモリーに相当する部分が

普通の子供達よりも大きいと感じています。

それを裏付けるような記事です。

以下引用

テレビでおなじみの脳科学者澤口俊之氏のメッセージです。

「人間性脳科学研究所所長 武蔵野学院大学&大学院教授/北海道大学医学研究科元教授」
京都大学理学研究科博士課程修了(理学博士;Ph.D)、日本学術振興会特別研究員、米国エール(Yale)大学医学部研究員、京都大学霊長類研究所助手などを経て、1999年に北海道大学医学研究科教授に就任し、2006年に同職を自主退職してから人間性脳科学研究所(Humanity Neuroscience Institute, HNI)の所長に就任。
2011年9月から武蔵野学院大学教授、2012年4月から同大大学院教授(併任)も勤める。

そろばんは子どもの地頭を良くする

そろばんを塾で習っている子どもたちは多いです(少なくとも20万人ほどいるそうです)。人気も上がってきています。「記憶力が上がる」「集中力が上がる」といった効果を期待しているせいらしいです。あるいは,「左脳と右脳を鍛えられる」とか「右脳の開発」という言い方に惹かれるためかもしれません。
しかし,このような効果に科学的根拠,つまりエビデンスがほとんどないことはあまり知られていないようです。「左脳と右脳を鍛えられる」とか「右脳の開発」というのは,脳科学的には意味不明ですし,私を含めた多くの脳科学者はこの言い方を聴くだけで「オカルトに近いなぁ」と思う(というか,呆れる)はずです。
そろばんは日本のみならず,「発祥の地」とされる中国を初めとして世界的に広がってきています。そろばん人気は国際的になってきているわけです。それでも,そろばんの科学的研究はまだ少ないです。ただ,中国での研究は多少あって,そろばん(とくに暗算)が子どもたちのいくつかの脳機能を高めたり脳の構造を良い方向に変えたりすることが示されています。スーダンでの研究もあって,その研究によれば,そろばんを子どもたちに習わすと知能が上がるらしいです。しかし,日本の子どもたちでの「そろばん塾でのそろばん稽古」に関するきちんとした科学的研究は皆無と言っていいです。なので,先ほど述べた効果には科学的エビデンスがほとんど無いわけです。
とはいえ,「左脳と右脳を鍛えられる」や「右脳の開発」という意味不明な文言はともあれ,そろばん稽古が記憶力や集中力を高めることはありそうなことです。中国やスーダンでの研究を踏まえても,その可能性は高いです。そこで,私(澤口)自身が,日本の子どもたちを対象にして,そろばん稽古の効果を調べてみたことがあります。そこで分かったのは,そろばん塾でそろばん稽古をすればするほど「一般知能」が高まるらしい,ということです。
一般知能に関しては別の場所でも簡単に書きましたが,念のためここで少し述べれば,「人間として最も重要な知能」とされているのが一般知能です。この知能が高ければ注意力や自己制御力(自分の感情や行動をうまくコントロールする能力)も高いですし,当然ながら学力も高いです。成人になってからは一般知能が高いほど社会的に成功する可能性も高くなります(犯罪や交通事故などをする可能性は逆に低くなります)。いわゆる「地頭(頭の良さ)」に相当する知能と言ってもいいです。ちなみに,日本の一部の一流大学や医学部では,受験の際に一般知能をわざわざ測定しているようです(知能テストなので,こうしたことはあまり公表されていませんが…)。
こうしたこともあって,一般知能は少なくとも欧米ではとても重視されていて,知能指数(IQ)といえば一般知能のことを指すことが多いですし,この知能を伸ばす方法も以前からかなり研究されてきました。かく言う私もその一人で,子どもで一般知能を向上させる方法を世界で初めて見つけたのも私たちです(2005年に国際学会で発表;英語の原著論文は2010年)。
そういう経緯もあって,そろばん稽古が一般知能を伸ばすかどうか調べてみたわけです。その結果,そろばんを塾で習い始めて間もない子どもたちの一般知能は,そろばん塾に通っていない同年輩の子どもたちと大差ない一方で,習う期間が長くなるほど一般知能がより高くなることを見つけました。そろばんを長く習っている子どもたちと習っていない同年輩の子どもたちの一般知能の差は,平均すると10ポイントもあるので驚きです。
一般知能は(くどいですが)学業でも仕事でも重要で,「現代社会に適応するために最重要」ともされていますから(少なくとも欧米では),「そろばんを習うと一般知能が向上する」と言われれば誰もが習いたがるかもしれません(少なくとも欧米では)。ただ,この研究はまだまだ不十分ですし,国際学術誌に掲載されたわけでもないので,科学的エビデンスとしては(もちろん)弱いです。とはいえ,中国やスーダンでの研究成果を含めて考慮すると,そろばんが「地頭」を良くすることはありそうなことです。実は,私自身もそろばんを習ったことがありますので,こうした研究をもっときちんとしたいと思っています。

澤口俊之
「人間性脳科学研究所所長 武蔵野学院大学&大学院教授/北海道大学医学研究科元教授」
京都大学理学研究科博士課程修了(理学博士;Ph.D)、日本学術振興会特別研究員、米国エール(Yale)大学医学部研究員、京都大学霊長類研究所助手などを経て、1999年に北海道大学医学研究科教授に就任し、2006年に同職を自主退職してから人間性脳科学研究所(Humanity Neuroscience Institute, HNI)の所長に就任。
2011年9月から武蔵野学院大学教授、2012年4月から同大大学院教授(併任)も勤める。

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